スペースランタンはレンタルと購入、どちらが得か。回数別の分岐点

結論から言うと、実施回数で決まります。1回だけならレンタル、毎年・複数回使うなら購入が有利になる分岐があります。
ただし判断を誤る原因は金額そのものではなく、「使う回数を数えていないこと」と「保管・充填・印字替えの手間を見ていないこと」です。
この記事では、分岐を計算する式と、実際に判断するときの4つの変数を整理します。

【この記事の結論】
・分岐はひとつの式で決まります。購入価格 ÷(レンタル1回あたりの金額 − 1回ごとの消耗・運営費)=購入が有利になる回数です。
・判断を変えるのは「1回の実施」か「継続的な実施」か。年に1回でも、館内展示や別会場への転用まで数えると回数は増えます。
・隠れたコストは保管・再充填・印字替え・破損・担当者の工数。ここを見落とすと、購入したのに安くならないことが起きます。
1. レンタルと購入で、何が変わるのか
まず、両者の違いを費用の構造で押さえます。スペースランタンの費用は、大きく3つに分かれます。
[表]
|費用の要素 |中身 |レンタル |購入|
|① 製品 |ランタン本体(LED・印字) |毎回支払う|
|② 浮揚・消耗|ヘリウムガス、電池、テープ等|毎回支払う|毎回支払う|
|③ 設営・運営|充填・設営・進行・撤収・回収|毎回支払う|毎回支払う|
出典:株式会社SLJ 提案資料・自社ブログ(他社比較)(https://www.s-lj.co.jp/post/space-lantern-comparison-2weeks)。
違いは①製品を毎回払うか、初回だけ払うか。②③はどちらでも毎回発生します]

つまり、差が生まれるのは「製品」の部分だけです。②と③は、レンタルでも購入でも毎回かかります。この構造を押さえると、「レンタルの方が高い/安い」という議論が、回数の話に置き換わります。
【補足】見落としやすい前提。購入したランタンは、翌年も同じものが使える前提です。当社のスペースランタン®は浮遊2週間以上、二次利用・三次利用に対応し、リモコンで演出を変えられます。この「繰り返し使えるか」が成立しない製品では、購入を選んでも費用は下がりません。
2. 分岐を計算する式
購入が有利になる回数は、次の式で出せます。
★分岐となる回数 = 購入価格 ÷(レンタル1回あたりの金額 − 1回ごとの消耗・運営費)
この回数を超えたら購入、下回るならレンタルが有利、という読み方です。理由は単純で、購入は初回に製品代をまとめて払う代わりに、2回目以降は「消耗・運営費」だけで済むからです。

回数が増えるほど、購入の線がレンタルの線を下回っていきます(図は考え方の説明用)]
【補足】説明用の仮の数字で計算すると——
レンタル1回=50、購入=150、1回ごとの消耗・運営=20 とした場合、
150 ÷(50 − 20)= 5回。5回を超えると購入が有利になる、という読み方です。
※上記は計算方法を示すための仮の数字であり、当社の実額ではありません。実際の金額は規模・基数・演出・会場条件により変わるため、個別のお見積りでご提示します。
そのまま使える計算シート
数字を当てはめて確認したい場合は、下記の4項目を埋めてください。当社から提示する見積もりも、この形に分解してお渡しします。
[表]
|記入項目|金額|補足|
出典:分岐回数 = B ÷(A − C)。D がこの回数を超えるなら、購入が有利です。
3. 判断を決める4つの変数
式に入れる前に、4つの変数を確定させる必要があります。ここが曖昧なまま見積もりを比べると、判断を誤ります。
変数①|実施回数(転用まで数える)
「年1回」で止めないでください。同じ備品は、本番以外にも使えます。イベント当日、翌日の館内展示、翌週の別会場、撮影用のストック。浮遊時間が長い製品なら、1回の調達で複数の用途をカバーできます。
変数②|保管場所と期間
購入すると、使わない期間の置き場所が必要です。倉庫の一角、会議室の隅、備品庫。湿気・直射日光・荷重を避けられるかで、次回使えるかどうかが変わります。「置けない」場合は、購入の前提が崩れます。
変数③|印字を毎回変えるか
同じ意匠を使い回すなら、購入の利点は大きくなります。毎回デザインを変える場合も、本体を再利用して印字の面だけ差し替えるという運用ができます。逆に、毎回すべて新規で作る想定なら、製品を持つ意味が薄くなります。
変数④|担当者の工数
購入すると、保管・在庫管理・再充填の手配・破損時の補充という継続的な手間が自社側に残ります。当社は設営・充填・回収まで対応するため、この工数を外部に置いたまま購入する形も選べます。どちらを自社で持つかで、実質的な負担が変わります。
4. 隠れたコストを5つ数える
見積金額の比較だけでは判断できません。下記5つは、購入時に発生するが金額として表に出にくいコストです。
[表]
|隠れたコスト |内容|見るべき点|
|① 保管|場所と期間の確保|1年を通じて置けるか。倉庫代が発生するか|
|② 再充填の手配 |ヘリウムの調達と充填作業|自社で行うか、都度依頼するか|
|③ メンテナンス |電池の交換、汚れ・劣化の手入れ|どのくらいの頻度で必要か|
|④ 破損・欠損 |輸送・保管中の破損、数量の不足|補充の単価と納期|
|⑤ 許認可・会場協議|会場ごとの条件確認と協議|毎回必要。ここは購入でも軽くならない|
出典:株式会社SLJ 提案資料。要確認:保管条件・再充填の対応範囲・破損時の扱いは、導入時に個別のご案内となります。
【補足】逆に、購入で軽くなるコストもあります。調達のたびに発生する見積・発注・契約の事務、会場ごとに製品仕様を確認する手間、毎回の納期調整。在庫を持つと、これらが定型的な運用に変わります。
5. どちらが向くか(ケース別)

:実施回数・保管場所・印字の扱いの3つで、おおむね判断できます]
[表]
|ケース |向く方法 |理由|
|単発の記念行事・1回きり|在庫を持たずに実施でき、終わった後の管理が不要|
|年に1回の定例イベント |回数しだい|浮遊2週間以上・再利用可能なら、数年の累計で購入が有利になりやすい|
|年複数回の実施が決まっている|2回目以降は消耗・運営のみ。1回あたりの負担が下がる|
|複数の拠点・別会場で使う|1回の調達で複数会場をカバーできる|
|保管場所が確保できない |在庫を持つ前提が成立しない|
|内容を毎回大きく変えたい|回数しだい |本体を再利用して印字を差し替えられる範囲で判断|
|総額の予算枠が単年度で確定している|回数しだい|初回に製品費が集中するため、予算の組み方に影響する|
6. 「1回の調達で3回使う」という選択
購入を検討する意味が最も出るのが、ここです。浮遊時間が長く再利用できる製品なら、1回の調達で複数の場面をカバーできます。
[表]
|使い方|場面|主催者にとっての意味|
|1回目|本番イベント|集客・体験のピークをつくる|
|2回目|翌日の館内展示・ロビー装飾・撮影|イベントの記憶を館内で延長する|
|3回目|翌週の別会場・別拠点・シーズン演出|同じ在庫で別の企画を組む|
出典:株式会社SLJ 提案資料。要確認:浮遊期間は環境条件(温度・気圧・空調)により変動します。転用期間の目安は導入時にご案内します。

:翌日・翌週へ転用できることが、購入を選ぶ最大の理由です(株式会社SLJ 実施写真)]
7. 見積もりを依頼するときに伝えること
レンタルと購入の比較は、同じ前提で出した2枚の見積もりがないとできません。下記を伝えていただければ、比較できる形でご用意します。
[表]
|伝える項目 |なぜ必要か|
|実施したい時期と回数 |回数が分岐の最大の変数|
|会場と規模(人数・基数) |消耗量と設営体制が変わる|
|転用の予定(館内展示・別会場)|購入の妥当性を判断する材料になる|
|保管できる場所の有無 |購入が成立するかの前提|
|印字の内容と変更頻度 |差し替え運用が可能かの判断|
|予算の枠と、その決まり方 |単年度か複数年度かで最適解が変わる|
この6項目は、稟議で確認される項目(https://www.s-lj.co.jp/post/event-ringi-5-numbers)とも重なります。社内で通す段階を想定して整理しておくと、手戻りが減ります。
8. よくある質問
Q. 1回しか実施しない予定ですが、購入した方がよいですか?
A. 1回きりであれば、レンタルが適しています。在庫を保管する場所と、翌年以降の使用予定がなければ、購入の利点が出にくいためです。ただし、翌日の展示や別会場への転用を予定している場合は、回数が増えるため購入が有利になることがあります。
Q. 購入した場合、イベント当日の設営も自社で行うのですか?
A. ご購入いただいた場合も、充填・設営・進行・撤収・回収を当社が対応する形をご用意できます。すべて自社で運用する形と、機材だけを保有する形では、社内の工数が変わります。どちらが適するかは運用体制をお聞きしてご提案します。
Q. ヘリウムガスは誰が用意しますか?
A. 当社が手配します。購入・レンタルのいずれの場合も、会場側にご準備いただく必要はありません。再充填の対応範囲は導入時にご案内します。
Q. 印字は毎回変えられますか?
A. 本体を再利用し、印字の面を差し替える運用で対応します。差し替え可能な範囲と入稿仕様は製品の仕様によるため、内容をお知らせいただいたうえでご案内します(要確認)。
Q. 購入した在庫は、翌年も使えますか?
A. 当社製品は浮遊2週間以上、二次利用・三次利用に対応しています。ただし保管状態により劣化するため、保管方法と点検の条件は導入時にご案内します。
Q. 途中で方針を変えられますか?
A. まず1回レンタルで実施し、翌年から購入に切り替えるといった進め方も可能です。初回の運用で回数と転用の見込みが見えてから判断するのが、最も確実な方法です。
Q. 金額の目安を先に知りたいのですが。
A. 会場・人数・基数・演出の範囲が決まっていなくても、概算のレンジでご提示します。判断の材料としてお使いください。
9. まとめ
レンタルと購入の分岐は、実施回数で決まります。購入価格 ÷(レンタル1回の金額 − 1回ごとの消耗・運営費)で出た回数を超えるなら購入が有利です。ただし判断を左右するのは数字だけではありません。保管場所があるか、印字を変えるか、転用の予定があるか。この3つを先に確認すると、どちらを選ぶべきかはほぼ決まります。
確実なのは、1回はレンタルで実施して、実際の運用を見てから購入を判断する進め方です。回数と転用の見込みは、やってみないと分からない部分があるためです。
出典
・株式会社SLJ 公式サイト https://www.s-lj.co.jp/ / 自社提案資料(仕様・実績・安全設計)
・関連記事:スカイランタン 他社 比較|翌日も浮くランタンの選び方と再利用(https://www.s-lj.co.jp/post/space-lantern-comparison-2weeks)/スペースランタンとは|火を使わない・飛ばさない・回収する光の演出(https://www.s-lj.co.jp/post/what-is-space-lantern)/スカイランタン開催の費用相場と内訳(https://www.s-lj.co.jp/post/sky-lantern-event-cost)/イベント演出の稟議は、どこで止まるか(https://www.s-lj.co.jp/post/event-ringi-5-numbers)
※本記事に記載した計算例は、計算方法を示すための仮の数字であり、当社の実額ではありません。実際の金額は規模・基数・演出・会場条件により異なり、個別のお見積りをもって確定します。
※浮遊期間・耐久性・再利用の可否・保管条件は、環境および製品の仕様により変動します。導入時に個別にご確認ください。
要確認事項:①保管条件と再充填の対応範囲 ②印字の差し替え可能範囲と入稿仕様 ③浮遊期間の測定条件。
※「スペースランタン®」は株式会社SLJの登録商標です。記事内の写真は株式会社SLJの実施写真です。
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